重金属分析装置の技術的な内容の一覧

測定後の検液や不要になった試薬はどうすればよいですか

水道や排水には流さず、必ず廃棄物として処分して下さい。
廃棄物の区分としては特別管理産業廃棄物「廃酸」に該当致します。
必ず知事の許可を受けている産業廃棄物処理業者へ委託して廃棄するようにしてください。

試料や測定用検液に含まれる成分で測定ができないものはありますか

有機物が過剰に含まれている場合は感度の低下により正確な測定結果を得られないケースがあります。
自然由来程度の有機物量であれば検液作成時に分解除去を行う役割の試薬を取り入れておりますので、問題なく測定可能です。
その他、吸着剤や不溶化材といった成分が含有している試料は分析ができないことがあります。

重金属分析装置で分析した結果、測定エラーが出ます。対処法を教えてください。

取扱説明書の「エラーの回避」をご参照して頂き、エラー番号から原因と対処法を確認して下さい。
解決しない場合は測定データと共に弊社技術担当者までご連絡ください。

毒劇物の取り扱いには資格や許可が必要ですか

使用者の場合は不要です(毒劇法第22条5項に責任者の設置義務なし,届出不要の記載)。
試薬の購入時に同封されている譲受書を必ず返送いただく必要があります。
ただし、毒劇物は無償であっても他者へ譲渡する(譲る)ことは法律違反となりますのでご注意ください。
購入した会社ではなく別会社で保管するなどの行為も違反となります。
また、中間商社の場合は(伝票販売の場合も含む)毒劇物の販売業の登録が必要です。
詳しくは管轄の保健所へご相談ください。

試薬の使用期限はどのくらいですか

各試薬の使用期限はおおよそ1年程度を目安としています。
一部、性質上劣化が早い試薬もありますので取扱い説明の際にご案内させて頂いております。

試薬の保管はどうすれば良いですか

毒物及び劇物に該当する試薬が含まれていますので施錠可能な棚に保管してください。
冷蔵やその他、特殊な方法で保管が必要な試薬はありません。

重金属分析装置における結果の信頼性はどの程度でしょうか

通常、重金属分析装置FT-802による分析結果と公定法との分析結果には高い相関があります。
しかし、分析する試料によっては多量の有機物などによる妨害物質により分析感度が鈍くなったり、分析自体がエラーとなったりすることもあります。信頼性を担保するために、お客様で複数サンプルのFT-802と公定法との同一検液による比較分析を行っていただくことも有益です。

また、FT-802はボルタンメトリー法を採用しており、公定法分析手法ではない他、計量証明書の発行はできません。
正式な測定結果として提出や保管が必要な場合には分析機関をご利用ください。

検量線はどのように調整されているのでしょうか

分析装置FT-802の濃度算出には標準添加法を採用しています。
電気化学分析の特性上、検液温度や電極のコンディション次第で検出感度が著しく変化する為、1検体ごとに検量線を作成する手法を用いて高感度分析を実現しています。

重金属分析装置の電極はどのくらい使用できますか

金電極と銅電極は消耗品となります。
使用方法によっても異なりますが、金電極は約500回の測定、銅電極は約3000回の測定を想定しています。

参照電極と対電極は物理的な損傷がなければ半永久的に使用が可能です。

分析結果はどんな形で表示されますか?

測定結果は、溶出試験の場合はmg/L、含有試験の場合は㎎/Kgの単位で液晶画面に表示します。
液晶画面では、測定結果の数値のほか、測定波形を確認することもできます。

オプションでプリンタを使用している場合は結果を印字することが可能です。
パソコンを接続してリアルタイムモニターモードで使用している場合はPCに分析結果のデータが転送されます。
測定データは分析装置内部にも記録(最大100件)されていますので、あとから測定結果を液晶画面で確認することができます。
また、USBメモリーにデータを転送することも可能です。
その場合、専用のソフトウェアでデータを読み込み、帳票として表示・印刷が可能です。

検液作製時に希釈等した際は補正値を入力する事でで補正後の結果を表示する事が可能です。

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